執着
心が対象にこびりついて離れない状態。二極によって生まれる心の状態の1つで、執着した対象と自分が離される際に苦しみを伴う。
たとえば、細かい毛の生えた部分にティッシュをあてて離しても痛みはないが、ガムテープを当ててから離すと非常に痛く苦しい。これはガムテープが「こびりついて離れない」からであって、感覚としてはそれに近い。
執着がガムテープと違うのは、ガムテープの場合痛みを伴う粘着性をもっていたのはテープの側だったが、執着の場合は自らの心が執着している点である。
これを例えるなら、ティッシュペーパーのときには先ほどと同じようにあてて離しても何も変わらないが、厚紙が触れると突然皮膚からボンドのような粘液が出てきて、離れなくなるようなものである。この厚紙を無理矢理に剥がすとやはりたくさんの毛が無理矢理に抜けて痛みを伴うだろうが、こびりついたのは厚紙ではなく、自分である点が執着を捉える上で最も大切な部分である。
「執着する」と表現されるが、実際には執着は「起こる」ものであり、選択の余地はない。従って、執着を捨てることはできない。
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