長所短所と適性について

ある特徴をとらえるとき、二極からそれを有利と認識すると長所、不利と認識すると短所と捉える。つまり、長所短所はあくまでも二極ありきの主観的な解釈である。その意味で、全ての特徴にそれ自体としての「良い / 悪い」は存在しない。

しかし、目的を設定したときには、特徴と目的との「適性」は関係性として生まれる。たとえば、水中生活を目的としたとき、人間の適性は魚に比べると低いと言えるだろう。また、陸上生活と水中生活では、人間にとって陸上生活の方が適性が高いと捉えることは自然であろう。

このように、1つの目的に対して特徴同士の適性の差は発生し、ある特徴と目的同士の適性の差もまた生まれる。それでもこれは関係性の中で生まれるもので、適性もまたそれ自体としても存在するものではない。

そしてまた、ただそれだけなのであって、「適性が高いものを選択するべきだ」という主張にまで至ると、効率性があるものが「良く」逆に非効率なものが「悪い」という解釈が成されている可能性が高い。

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