学びの段階について

「学び」とはある事柄についての体得の段階とそのプロセスである。見聞きするに始まり、理解・納得の段階を経て体得(身につく)に至る。

学びの語源は「まねぶ(真似ぶ)」と言われており、学びが模範と同じように真似をすることから始めることに由来する。

古来から武道などでは、学びの段階を「守・破・離」と言って、まず「守り(真似に徹する)」、それを「破り(自発的に行動する結果、真似が破れる)」、そして「離れる(真似なくして自らのものとなる)」ことで免許皆伝を目指した。

ものごとを身につけるためには、インプットだけでなくアウトプットが重要と言われる。これはその通りで、インプットはただ見本をなぞるだけでも達成することができてしまうが、体得とは自分の神経を通すことによって起こるため、自発的に行動することでその要件を満たすからである。

インプットとアウトプットの比重は身につくにつれてインプット偏重からアウトプットへとシフトしていくが、この過程を「守・破・離」はバランスよく表現している。

また、学びを早めたいなら「人に教えること」を心がけると良いという。これもインプットだけでなくアウトプットを始めから意識するため、「インプットのためのインプット」に陥らない点、また相手に伝わるために自分の中でさまざまな工夫(試行錯誤)が生まれる点でも非常に有効である。

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