責める

ある事象を受け入れられないときに起こる代償運動。執着から生まれ、被害者意識を生み出す。

まずそれがもたらされた原因を特定する動きが生まれ、原因であると認識された対象に対しては「原因であったという自覚」とそれに対する償い要求する心の動きが連鎖的に生まれる。この心の働きを「責め」と呼ぶ。

償い要求対象は原則として原状復帰である。

「責め」の根本要因はもたらされた事象に対する瞋恚にあるから、100%の満足は原状復帰によってしか起こらない。しかし原状復帰は「原理的に不可能」であるから、この代償運動によって心から消し去りたかった怒り悲しみが消えることはない。それによって「責め続けたい」という不可解な心の状態が生まれることがある。

責めることは叱ることではない。

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